綻び(ほころび)の意味を分かりやすく説明します。
例文や類語・反対語もくわしく紹介していきますね。
綻び(ほころび)の意味
綻び(ほころび)の意味は
1 縫い目などがほどける。「袖口が―・びる」
2 花の蕾 (つぼみ) が少し開く。咲きかける。「梅が―・びる」
3 表情がやわらぐ。笑顔になる。「思わず顔が―・びる」
4 隠していた事柄や気持ちが隠しきれずに外へ現れる。
「いかならむをりにか、その御心ばへ―・ぶべからむと」〈源・若菜上〉
5 鳥が鳴く。さえずる。
「かすみだに月と光とをへだてずはねぐらの鳥も―・びなまし」〈源・梅枝〉
(goo辞書より引用)
などいくつかの意味があります。綻びは良い意味にも悪い意味にもなるので、ややこしいですよね。
すべてに共通しているのは縫い目がほどけるイメージです。『縫い目=緊張』と覚えておくと、しっくりくるかもしれません。
理解を深めるために、いくつかの例文を見ていきます。
綻びを使った例文とその意味
■桜が綻びるのを見て、春がもうすぐだと感じた。
これは桜が咲きかけているという意味です。
つぼみ=固い緊張で、それがほどける=花が咲きかけているという意味です。
■ケンカしてギクシャクしていても、おいしいものを食べると2人とも顔がほころんだ。
表情が穏やかになる・笑顔になるという意味です。
ギクシャクしている時って顔の筋肉が緊張しますよね。それがほどけてリラックスした顔になるってことです。
■うまくいっていた彼との関係が、ちょっとしたことで綻びはじめた。
この例文だと彼との関係が、良くない方向に転がり始めているという意味です。
完全にダメになったわけではなく、それまでのきれいな縫い目がほどけていくようなイメージです。
■人生が綻びる
この例文が良い意味なのか悪い意味なのか分からないという意見がネットにありました。
これは人生が悪くなり始めているという悪い意味だと思います。
丁寧に縫ってきた人生の糸が・・・ってイメージかと。
綻びの類語
綻びと似たような意味を持っている類語を紹介します。
■軋轢(あつれき)・・・人の仲が悪くなること。
■破顔(はがん)・・・笑うこと。顔がほころぶこと。
■ボロが出る・・・隠していた悪いところが、見えてくること。
■破綻(はたん)・・・やり直せないくらいダメになること。綻びがさらに進んで破れた状態。
綻びの反対語
綻びと逆の意味を持つ反対語を紹介します。
■繕う(つくろう)・・・布の破れたところを補修する。都合が悪いことをいったん隠す。
■好転(こうてん)・・・悪い方から良い方に変わること。
以上『綻び(ほころび)ってどういう意味?例文や類語は?』でした。
綻びを悪い意味合いで使うときもあるんですけど、綻びは『縫い目がほどけた』だけなので、縫い直すことができます。破れてしまったわけではありません。
大事なら縫い直してみてくださいね。
では。