僕は学生の頃、3年間ほど結婚式スタッフとしてバイトしていました。
色んな場所に派遣されるスタッフだったので、複数の結婚式会場で、スタッフとして働いたことがあります。
結婚式のスタッフは華やかなイメージとは裏腹に、かなり激務です。
そして式の空気を壊さないように、高いレベルの接客が求められます。
今回は元結婚式スタッフの僕が、特にレベル高いと感じた接客術を紹介します。
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普通の飲食店では、料理を運んできてもらった時に誰が何を注文したかを確認されますよね。
「ハンバーグをご注文のお客様」
「アイスコーヒーをご注文のお客様」
という風に聞かれます。
あれは個人単位ではなく、テーブル単位で注文をとっているからです。
いっぽう結婚式場では、コーヒーを頼むと、その人の元にコーヒーがきます。
多くの結婚式場は、テーブル単位ではなく個人単位で管理をしているためです。
個人単位で管理する理由はアレルギーや、お子さま料理、引き出物等が個人ごとに異なるためです。
また披露宴は後半になるほど、席を入れ替わる方がたくさん出てまいります。
テーブルや席だけでなく、時にはお客様個人を覚えておくことも求められます。
本で読んだ話なので本当かどうか自分で確かめてはないのですが、ディズニーランド内のレストランでは、オーダーの確認をせずに料理が置かれるとか・・・
本当ならさすがディズニーですね。
結婚式ではふつう、ドリンクはフリーです。
(特殊なものは別途お金がかかります)
スタッフたちは自分の担当テーブルから、ビール・ウーロン茶・オレンジジュースの3つは絶対に切らさないように常にテーブルを(笑顔で)にらんでいます。
新人のスタッフが飲み物チェックを忘れると、代わりに先輩スタッフが飲み物を置いていきます。
そして余裕があれば、アルコールを飲まれないお客様にノンアルコールカクテルのご案内をさせて頂くこともあります。
「すいません、お茶ください」の一言をお客様に言わせない為に、飲み物は無くなる前のサービスを心がけています。
僕が新人のスタッフだったころに、先輩スタッフに教えてもらったことです。
僕は付け合わせの野菜だけが残っているお皿を示しながらこう言いました。
「こちら、お下げしてもよろしいでしょうか?」
お客様はうなずき、僕はそのお皿を下げました。
そしてバックヤードですぐに先輩に言われたのです。
『「お下げしてもよろしいですか?」という言葉では、お皿にあるものが”大したものではない”と自分が考えているのがお客様に伝わってしまう。
主張の強くないお客様はまだ食べたくても、うなずくかもしれない。
だから「お下げしてもよろしいお皿はありますか?」と聞いた方が、より親切だ』
たしかに僕は付け合わせの野菜を「大したものではない」気持ちで考えていました。
野菜がすごく好きな人もいますよね。
それ以降は「お下げしてもよろしいお皿はありますでしょうか?」という聞き方をするようになりました。
最後に一番大事なことは、忙しい時ほど笑顔でいることです。
忙しくて顔が真顔になっていると、裏で「笑顔、笑顔!」と別のスタッフに声をかけられます。
結婚式はお客様もみんな笑顔ですので、スタッフが真顔だと空気を乱してしまうのです。
めったにない特別な「空気感」を大事にしています。
式の最中はずーっと笑顔でいるので、終わった後もしばらく笑顔が貼りついてしまうことがよくありました。
結婚式という少し特別な場で、スタッフは一生懸命サービスをしています。
今回の記事は僕の体験なので、すべての結婚式スタッフで当てはまるものではないと思います。
結婚式のスタッフはハードですけど、幸せのお裾分けをもらってる気分で、とても素敵な仕事ですよ。
今回紹介した接客は、ふつうの飲食店の接客などにも応用できる部分はあるのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてみてください。
あと、これは僕を含めた一部の人ですが、途中で泣きそうになって裏にひっこむことが多々あります。
新婦が手紙読んでる時とか、裏でうるうるしてます(笑)
では、今回はこの辺で。
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