こんにちわ。
古事記に出てくる「八俣の大蛇(ヤマタノオロチ)」、その正体は川の氾濫だという解釈をしている人もいます。
その根拠がどこにあるのか、簡単に説明していきますね。
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八俣の大蛇(ヤマタノオロチ)と言えば、
・頭と尻尾が8本
・ほおずきのような赤い目
・大きさは山谷8つ分程
・胴体に苔や杉が生えていて、腹は血塗れ
この描写だけ並べると、恐ろしい化け物ですね。
八俣の大蛇は老夫婦の8人の娘を毎年1人ずつ餌食にしています。
スサノオが村に着いた時、7人の娘は餌食になって残り1人。
今年もその時期が近づいていることに老夫婦は悲しんでいます。
ポイントは老夫婦と娘の名前です。
老夫婦の名前は手名椎(テナヅチ)、足名椎(アシナヅチ)。手と足に土が付いているという意味の名前です。
これは手も足も泥で汚しながら米をつくることから、「稲作」を擬人化した人物と言われています。
8人の娘は八乙女です(八乙女とは神に奉仕し、神楽を舞う少女のことです)
8人の娘の最後の1人は櫛名田比目賣(クシナダヒメ)。「田んぼ」を擬人化した人物と言われています。
ここまで書くと、八俣の大蛇が川の氾濫という説も納得がいくのではないでしょうか。
毎年、川の氾濫する時期に田んぼが一つ流されてしまう。
スサノオは垣をめぐらせ、水門を作り、田んぼを守った。
こういう解釈も可能です。
川の氾濫だとすると、8本の頭や体の大きさにも納得がいきます。
もちろん、これは一つの解釈で、他にも様々な解釈があります。
毎年1人の美しい娘を生け贄として差し出すことで、自然の怒りをおさめようとしたとか。
八俣の大蛇を倒した際に川が赤くなったのは、大蛇の血ではなく、草薙の剣を作る際の製鉄で川の水が変色したとか。
古事記は大昔に作られたもので、真意は誰にも分かりません。
古事記は目には見えないものを、ストーリーと擬人化と比喩を用いて説明しようとしているものらしいです。
文字だけを追いかけると荒唐無稽なものにも見えてしまう可能性も。
「何が言いたいのか?」を常に自分で考えながら読まないと、まったく意味のない物語になってしまうんだとか。
気が向いた方は一度読んでみてはいかがでしょうか。
とか言いつつ僕も解説書を簡単に読んでみただけなんです。
興味が沸いたので、読んでみようと思います。
では、今日はこの辺で。
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