『ご確認いただければ幸いです。』というのは正しい表現なんでしょうか?
答えはケースバイケース、正しい時と正しくない時があります。
くわしく見ていきましょう。
『幸い』の意味
まずは『幸い』の意味を確認します。goo辞書からの引用です。
[名・形動]
1 その人にとって望ましく、ありがたいこと。また、そのさま。しあわせ。幸福。「不幸中の幸い」「君たちの未来に幸いあれと祈る」「御笑納いただければ幸いです」2 運のいいさま。また、都合のいいさま。「幸いなことに明日は休みだ」
3 (「さいわいに」の形で)そうしていただければしあわせだと人に頼む気持ちを表す。どうぞ。なにとぞ。
「読者―に恕せよ」〈蘆花・自然と人生〉
[副]運よく。都合よく。幸せにも。「幸い命だけは助かった」「幸いと事はうまく運んだ」
『ご確認いただければ幸いです。』という表現のときは1の意味です。
『ご確認いただれば幸いです。』を言い換えると『ご確認いただけるとありがたいです』という意味合いになります。
このように文法的には間違っていませんが、使うとNGな場面もあります。
『ご確認いただければ幸いです。』を使うとNGなケース
先ほどもいいましたが、『幸いです』は『ありがたいです』という意味合いです。
つまり、『しなくても良いけど、してくれると・・・』というニュアンスになってしまいます。
『ご確認いただれば幸いです。』を長ったらしく言うと
『(確認しなくてもかまいませんが)ご確認していただければありがたいです。』
となります。
『ご確認いただれば幸いです。』は相手にぜったいに確認しておいてほしい時に使うのはNGです。
例えば
この表現は間違っています。お客様からの問い合わせは絶対に確認しないといけないですよね。
ぜったい確認してほしいときには『ご確認の程よろしくお願いいたします。』という表現を使いましょう。
(過去記事:『ご確認の程(ほど)よろしくお願い致します。』は正しい表現?)
『ご確認いただければ幸いです。』を使ってOKなケース
つづいて『ご確認いただければ幸いです。』を使ってOKなケースを紹介します。
どっちかと言うと確認しておいてほしいときには使ってOKです。
例えば
問題が解決したことが伝われば、とりあえずOKという時はこの表現でOKです。
くわしい資料は時間や余裕があれば見て欲しいというニュアンスですね。
以上。
『ご確認いただければ幸いです。』は正しい表現?でした。
慣れると使い分けに便利な表現です。
『明日の会議の資料です。ご確認いただけると幸いです』
→余裕あれば資料見といてください。
『明日の会議の資料です。ご確認の程よろしくお願いいたします。』
→ぜったいに資料見といてください。
という感じで、重要度を相手に知らせることができます。
ではでは、今回はこの辺で。