歌詞や小説でたまに見かける『夕凪(ゆうなぎ)』という言葉、どんな意味なんでしょうか?
分かりやすく説明します。
✅夕凪は夕方の凪のこと
✅夕凪は陸風と海風の変わるタイミングでおこる
夕凪は『夕(ゆう)』と『凪(なぎ)』という2つの言葉でできています。
まずは『凪』の意味から説明していきますね。
凪(なぎ)の意味
凪(なぎ・英語: calm)は、風力0(風速毎秒0.0 ~ 0.2m)の状態をいう。
(中略)
そのほか、一般に風がおさまって波の穏やかな状態を「凪」(なぎ・英語:calm)ともいい、時化の対義語として使われている。
(Wikipediaより引用)
夕凪の凪は風が弱く波が穏やかな状態のことです。
風が強くない日でも海には波があるのが普通の状態です。
しかし風がほとんど吹いていない時には、波がほとんどなく水面が湖みたいに見えるときがあります。
見てみてください。波が立ってないですよね。
こんな感じで波が穏やかな状態のことを薙(なぎ)といいます。
夕凪(ゆうなぎ)の意味
凪は1日に何度か起こることもあります。
でも発生のタイミングは分かりません。
いつ風が止まるかなんて分からないですよね。
しかし1日に2回だけ、凪が起こりやすい時間帯があります。
朝と夕方です。
朝の凪を『朝凪(あさなぎ)』、夕方の凪を『夕凪』といいます。
夕凪の夕は、夕方という意味です。
朝と夕方に凪がおきる理由
夕凪がおきる理由を説明するために、まずは『陸風(りくかぜ)』と『海風(うみかぜ)』を軽く説明します。
陸風は陸から海に向かって吹く風のことです。
海風は海から陸に向かって吹く風のことです。
陸は海よりも熱しやすく冷めやすいので、
昼:陸の温度>海の温度
夜:陸の温度<海の温度
と昼夜で温度差が逆転します。
風は温度の低い方から高い方に流れるので、
昼:海→陸の風(海風)
夜:陸→海の風(陸風)
という方向に風は流れます。
この陸風と海風が入れ替わるタイミングで、凪の状態になります。
凪の対義語、時化(しけ)
さいごに凪の反対の意味を持つ対義語を紹介します。
時化(しけ)です。
波の高さが4m以上のときを時化、6m以上のときを大時化(おおしけ)といいます。
以上です。
この記事書くまで『夕凪=夕方の海』のことだと勘違いしていました。
いやはや。
では。